スケベ屋に行けないので失敗した話を思い出して我慢する
「コロナにかからないよう濃厚接触を避けろ」
そんなことは分かってる。でも自分の体は正直だ。スケベ屋さんに行きたい。
俺はIQ1300なので、不要不急の濃厚接触欲を抑えるためには、過去の失敗を思い出せばいいという天才的発想に至った。
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あれはいつ頃だったか。もう3年以上も前な気がする。
風俗サイトで見つけた、黒髪ロングでおっぱい大きめのお姉さん。出勤するタイミングを常に監視し続け、電話する勇気を付けるのに時間をかけ、やっとの勢いで予約を入れたのだった。
お店に向かい、待合室で待つこと10数分。緊張と勃起を抑えながら深呼吸をしていると・・・
「こんにちは~。ご指名ありがとうございます~。」
やや擦れた声に俺は振り向き、その姿を見た瞬間、
「あ、今日は髪を切りに来たんだった。」
と思った。
なぜそんな考えに至ったのかは分からない。たぶん、体が本能的に「まさかこの人とスケベなことをするわけないよな」と抵抗したんだと思う。
歳は40近い?いや、年齢よりもどことなく、人造人間的な違和感を覚える。あのHP写真の方はどこへ・・・?
後にこの直感が当たっていたことを知る。
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個室に入り、事務的に脱がされる。悲しいことに数日間貯め込んだアレは天井を向けて立ち上がっている。もう、戻れない。
嬢「こんなになってくれてる~。嬉し~。」
自分「ははは(乾き)」
ゴムを付けてフェラ。無心になって受けていると、嬢が急に
「あ゛あ゛ぁあ゛あぁぁ^~!!もう我慢できないぃぃぃ~~!!!!」
と言い出し、いきなり騎乗位を仕掛けてきた。
「なんだコイツ・・・やべぇ・・・(ドン引き)」
唐突な洗礼に背筋が凍り付いてしまった。
それだけならまだよかった。
くっっっっっさっっっっ!!!!!!!!!
そう、臭いのだ。臭い。なんというか薬品っぽいような・・・。とにかく変な臭いがする。
(つ、つらい・・・。)
帰りたさがMAXになってきた。でも、まだまだ帰れない。
こともあろうに俺は、90分コースを選んでしまっていたのだから。
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そこからなんやかんやして、普通に挿入するところへ。
「まぁ、なんだかんだ言っても、おっぱいはそれなりにあるし、そこをプラスに考えれば・・・」と胸元を見ると、そこにはなにやら縫合した後が。
これって・・・いわゆる豊胸ってやつですか?シリコン、入ってる。
いや、俺はシリコン入りでもイケるクチ。おっぱいは大きければそれでいいのだ。
早速おっぱいに手を伸ばし、触っていると
「強い(怒)!!!」
バシッ!と嬢に手を叩かれてしまった。突然のことにたまげたが、気を取り直してまた触ると
「強い!!もっと優しく!!(激怒)」
またやられた。嬢は形が崩れるのを極端に恐れているのだろう。そんなに強く触った覚えはないのに・・・。
俺はもう、黙って手をどけるしかなかった。
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異臭がする。おっぱいはシリコンで触れない。
こんな変態ダークソウルプレイヤーみたいな縛りプレイの中でも、俺は射精した。褒めてくれ。
でも現実は無慈悲で、まだ時間が残っていた。
嬢は律儀にも2回戦を挑んできた。90分コースは2回戦込み。プロ意識高いね。
「ンオォォ」
眼をつぶり、お気に入りのAVを脳内再生することで果てることに成功したのだった。
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心身ともに疲れ果てた。わずかな残り時間にも嬢は話しかけて来ていた。
正直もう帰りたかったのだが、小心者の自分は嬢を無下にはできなかった。
ふと、机の方を見るとマニュアルらしき紙が。そこには「早く終わったからといって、残り時間があるのに切り上げてしまわないこと。」とあった。
マニュアルに忠実なプロ意識の高い人だ。でも、少しくらいサボっても、いいんだよ?
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やっと解放された・・・。
待合室に戻り、アンケート用紙を渡される。なんだか答えるの恥ずかしいなぁと思いながら紙を見ると
Q1.開始後すぐの挿入はありましたか?
1.はい 2.いいえ
冒頭のアレはマニュアル通りの対応だったのかよ(驚愕)
おかしいだろあれは・・・。ていうか、ここで聞くなよ。
最後の質問、「また来たいか」に「いいえ」に○を付けて返す。
するとボーイが「どこがいけませんでしたか?」と聞いてきた。もう色々ありすぎて説明しきれないので「や、写真と違いすぎて・・・(小声)」とだけ残して、逃げるように帰っていった。
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もう当分、風俗には行かない。この考えに至るには十分すぎる時間だった。
「俺を癒せるのは2次元だけだ。」
当時放映されていた「ガールズ&パンツァー劇場版」を見に映画館へ吸い込まれていくのだった。
後日、ホームページで嬢の写真を見たら、全然違う写真になっていた。黒髪だったのに茶髪、雰囲気もかなり違う。
ただ、実物と全く違うのに変わりはなかった。
「写真と違う」というクレームに迅速に対応するのはさすがだけど。
そういうことじゃないでしょ。